発達障害の子どもたち (講談社現代新書) - 和書 - アマゾン(Amazon)ジャパンのあまっちゃ!
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カスタマーレビュー ![]()
隣人を理解するために読んでもらいたい
(2008-12-26)
精神遅滞と境界知能、自閉症、アスペルガー、ADHD、学習障害、更に虐待から二次的に生じる発達障害まで、本書が紹介する状態像は多様である。
それぞれに事例を加えてあるため、診断基準を読むよりも、具体的にイメージしやすいものとなっている。文章も平易で、読みやすくわかりやすい。
更に、生まれつきか環境かという誤解のもととなっている原因論を踏まえて、早期療育のコツや特別支援教育、薬物療法までを含む対応の概観を示している。
子どもは育つ力を持っている。大人よりもはるかに大きな変化する力を持っている。
得手不得手があったとしても、そこを補いながら自分の力をよりよく発揮できるように育つことができる。
十分な能力を持ち、十全な教育を受けて成長してきた大人でさえ、年を取るうちに心身の能力は衰えて、他者の力を借りずに生活することが難しくなることも珍しくはない。
どちらの意味でも、人間の能力は不変ではないのだ。だから、障害の診断は未来を否定するものではないことを知っていて欲しい。
適切で十分なサポートがあれば、自立して適応的な生活を送る可能性が増す。そんな著者の祈りを感じた。
発達障害を知りたければこの本から!
(2008-10-23)
「発達障害」について知りたいなら一番最初に読むべきだと思います。
理由は簡単で、「適切な関わりをしていけば、十分に社会適応が可能である」というスタンスで書かれているからです。
「発達障害は治らない」という言葉を耳にすることがあります。
病気や怪我とは違うので、投薬や手術で治ったりすることはないとは思います。
しかしこの表現は多分に誤解を含んでいて、「治らなくても訓練・教育によって克服することは可能」と考えるべきでしょう。
たくさんの子供さんの幼少期から成人後までフォローアップして支援を続ける杉山先生の言葉は力があります。
「普通の子」の枠には入らなくても、自分の生活を支え、自立して生きていくことが出来るなら大丈夫…そう言ってもらっているように思えます。
勉強すれば勉強するほど、自分自身に対するアスペルガー症候群・ADHD・協調性運動障害の疑いが濃くなる今日この頃ですが、「発達障害」をはじめてきちんと知ったのがこの本だったことを感謝しています。
一人でも多くの人に読んで欲しい
(2008-09-07)
発達障害のある本人、家族の困り感はどこにあるのか。それはどこに問題があるからなのか。そして支援をどう考えていけばよいか。とてもわかりやすく、かつ率直に提言をされている良書です。
すべての関係者、さらには発達障害について全く知らない人たちに一人でも多く読んでいただきたい本です。
子供に向けられた真摯で温かい視線
(2008-08-29)
著者の誠実な人柄が滲み出ている。発達障害を「普通」と扱い、特殊学級を廃して特別支援教育へ、という流れは日本でも昨年導入された。欧米でいうところのinclusion教育だが、果たしてこれが正しいのかは、まだ結果が出ていない。しかし、発達障害の専門家が特殊学級の必要性を主張し、自尊感情が低くなりがちな発達障害の子供達のためを思えば、名前だけの特別支援教育にはあまり意味がない、と主張するのは社会的に意味があるだろう。自分の知り合いの中学教師が言うには、彼の同僚にはLDやADHDの定義や判定基準すら知らない人間がたくさんいるらしい。発達障害児への特別支援教育、具体的にはTEACHHプログラムとは一体どんなものなのか、ともう一度教育の現場にいる人間には真摯に考えて欲しいが、正直自分はまだ日本の教育現場にそれを実践する能力はない、と感じる。
アスペルガーやADHDに対する社会の偏見を払拭するために、子供を持つ多くの親たちに薦めたい一冊。児童虐待の問題を第四の発達障害とする視点は実に有効だと思う。児童虐待は心に傷を残す以上に生物学的に脳に不可逆的で深刻な異常をもたらし、思春期以降に様々な精神疾患を引き起こす引き金になる、という点は強調してもし過ぎることはないだろう。
子どもの見方,これからの見方.
(2008-08-21)
発達障害の理解に必要な基礎知識を,具体例を示し
ながら並べていく,本書の構成はとてもシンプルです
が,杉山の文章には,「本当に必要なことがきちんと
伝わっていないのではないか」という問題意識から離
れすぎないように,注意深く言葉を選んだ跡が見えて
いて,そこに,臨床医としての誠実さを窺うことがで
きます.
母親に責任を押し付けてきたこれまでの育児から,
子どもの身の丈に合った,温かい育児へ.強く優しい,
納得の1冊.
