Longitudes and Attitudes: Exploring the World After September 11 - 洋書 - アマゾン(Amazon)ジャパンのあまっちゃ!
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カスタマーレビュー ![]()
価値観の壁
(2007-08-19)
同じことを手を代え品を代え執拗に語っている。それ故に著者の言いたいことは伝わるのだが、それは所詮同じ価値観を持つ人間にだけ。読者とすべきアラブの人たちがこの本を読んで納得してくれるかは大いに疑問である。
フリードマン氏の理想と挫折
(2005-11-23)
フリードマン氏はブッシュ大統領のイラク戦争を支持したが、この本に掲載されているイラク開戦の直後のコラムで「イラクの大量破壊兵器はいくつかある開戦の理由の一つに過ぎない」と述べている。おそらく、クリントン政権で中東問題の顧問まで勤めた彼の事だから、「イラクの大量破壊兵器」の存在が疑わしい事に薄々と勘付いていたのだろう。
彼がむしろ開戦の理由としてこの本で支持しているのが「中東の民主化と自由の拡大」「人道主義による圧政の終焉」という大義である。そのために米軍はサダム・フセインを実力行使で排除しなければならないという信念も述べられている。
そんな彼だから、アブグレイブ収容所でのイラク人虐待は非常にショックだったようだ。この事件でラムズフェルド国防長官の辞任を促すコラムを執筆したあと、イラク戦争に関する積極的な発言は控えるようになっている。米議会でイラク撤退が真剣に論議され始めた昨今、この本を読めば彼の理想と挫折を伺い知る事ができるだろう。
アラブ・イスラム世界に民主主義は確立するのか
(2005-09-29)
全世界を震撼させた同時多発テロについて、日本でも多数の著書が記されましたが、テロリストに同情する有害な論調があまりに多い。その一方で、本書のようにテロリストを生み出した世界の内部を詳細かつ批判的に分析した著書は稀です。アメリカに対する揺ぎ無い誇りと信頼を持つ故か、フリードマン氏に批判的な方もいるようですが、日本では殆ど行われない当然の分析を行っている点だけでも、本書を読む意義は十分にあります。
テロリストやイスラム世界に同情的なジャーナリストや研究者の多くは、イスラム世界をろくに取材せず、現地を訪問しても表面的な分析しか行わない。しかしフリードマン氏の著書が優れているのは、世界各国を自分の足で丹念に取材し、表の取材では判断しにくい鋭い掘り下げが為されている点です。マドラサが少年たちに教育や衣服を提供するパキスタン、メディアや学校が異教徒への敵意を扇動するサウジアラビア、自爆テロが流行と化したパレスチナなど、各国の現状を丹念に掘り下げる取材力は秀逸。しかも現地の人々の声がふんだんに詰まっており、あたかも現地を旅する感覚で熟読できます。
彼らの声から、独裁体制下にあるアラブ・イスラム世界の悪癖が次々と白日の下に晒されます。貧困、教育の退廃、反近代的宗教全体主義、ユダヤ人陰謀論、等等。物理的な壁の向こうで民衆が西側の自由な価値観を共有したソ連や東欧諸国と違い、アラブ世界では、欧米との間に埋め難いほどの思考の壁があることが嫌と言うほど理解できます。
これだけなら読後には絶望しかありませんが、本書では若者がインターネットやポップミュージックに引かれ、政治改革を進めるイランの現状や、イスラム教徒が大統領や映画俳優に進出するインドの現状にも触れられ、さらには民主主義を求めるイスラム教徒の声も数多く取り上げられています。と言うわけで最後に若干の希望も持たせてくれます。
アメリカ的価値観への信頼と怖さ
(2003-12-01)
レクサスとオリーブの木で有名なコラムニストの刊。
フリードマンは本書で、以下エピソードから、
自由を崇拝するアメリカ的価値観への深い信頼を語っている。
それは彼の娘が通うミドルスクールの父母会の前、
あらゆる国籍の子供たちが「ゴッド・ブレス・アメリカ」を唄ったというものだ。
個と自由と平等を尊ぶアメリカ的精神が、移民を受け入れ絶えず再生し、
権力と富の源を枯らすことなく補給しつづけるのだという。
そのアメリカ的戦後民主主義の中で生まれ、育った現在の日本人は、
私を含めてその価値観に抗うことなどできないであろう。
そういう意味でフリードマンは正しい。正しく見える。
しかし、しかしである。その価値観の中にいない人々がこの世界には大勢いて、
アメリカ的価値観は確かに正しく、うらやましくさえあるのだけど、と口を濁しながら
形になったり、ならなかったりする違和感を感じ続けているのもまた真実であろう。
そんな違和感を許さない、怖い本でもある。
エリートアメリカンジュ―の典型的な発想法なのか?
(2003-05-13)
本書を読む方は、E.W.サイードの「戦争とプロパガンダ 3」を同時に購読することをお勧めします。二人のアメリカンインテリゲンチャどちらにより真実性があるか?小生は後者のほうに軍配をあげたいと思います。
